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球磨・人吉地方は興味深い歴史が数多くあります。その中でも「タイ捨流」に関係のあると思われる事柄について記述したいと思います。

イエズス会イタリア人宣教師カミッロ・コンスタンツオによって、丸目蔵人はイエズス会総長へ「医者、文筆家、詩人、剣術の師範であり敬虚で純粋なキリシタン」として報告されています。そこで丸目蔵人と人吉におけるキリシタン関連についてお話します。

約四百年前、ヨーロッパに行った遣欧使節団の一人である千々石ミゲルと関係があるといわれる墓石が人吉カトリック教会内にあります。
この墓は千々岩家の古い墓地にあり、墓の形はノアの箱舟の形をしています。
この墓碑に彫られている内容は以下の通りです。

uhakyu1=「タン」又は「うはきゅう」と読みます。この字は「滅罪成仏」や「吉祥成就」の意味で用いられ、隠れキリシタンの墓でよく使われています。

その訳は、天草の富岡吉利支丹供養碑〔千人塚・首塚〕にあり、この供養碑は寛永14(1637)年の天草・島原の乱で討死したキリシタン一揆軍の首級三千を埋めた首塚で、正保4(1647)年に代官の鈴木重成の手によって供養碑が建てられました。
碑文は山口の瑠璃光寺住職の中華珪法の撰により、この碑文の頭に「タン」が書かれています。これ以降、隠れキリシタン墓に多く使用されています。

「暁」=キリストを「明けの明星」と呼ぶ(黙示録22の16)
「曙」は世の光(ルカ1.78)で、光は「神やキリスト」の象徴です。
「私は世の光である。私に従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」(ヨハネ8の12)

「雪」=「雪のサンタ・マリア」古代ローマで聖母マリアの教会を示すため、真夏に雪が降り積もった奇跡の話があり、雪は「純潔マリア」を現します。
「雪のサンタ・マリア」の掛軸=長崎県彼杵半島外海町の農家で発見され「かくれキリシタン」によって名づけられた。現在、外海町出津(しつ)にあるド・ロ記念館に保存されています。(日本二十六聖人記念館所蔵)

「松」=神を象徴とする神木とされ、デウス、キリストとして使われています。
「庭」=パライソ、楽園、天国を表します。
「有髪僧也」=宣教師を意味するのか、但し浄土宗、修験道では使用されません。
「棕櫚文様」=永遠の勝利を意味し、殉教者の勝利を表します。

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この墓碑の前で、千々石家の御子孫の方と共に、千々石ミゲルの生誕地である雲仙市千々石町の「観桜火宴実行委員会」と「人吉相良藩甲冑隊」と「タイ捨流剣術」と「千々石ミゲル同盟」を結び、千々石ミゲル顕彰の為の文化交流を深めました。

なお千々石家御子孫の千々石オクエ様のお話では、先祖は有馬を名乗り、屋敷は人吉城大手門近くの永国寺付近にあり、勘定奉行を務めながら村民のため灌漑事業を行ったそうです。

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タイ捨流剣術
第一四代宗家 西島 淳一

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阿蘇火忍神影タイ捨流

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  • タイ捨流剣術とは
  • 流祖「丸目蔵人佐長恵」と系譜
  • 第十四代宗家 西島淳一
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